Microsoftが公開したWindows 10用の3月の更新プログラムは、プリンターと印刷に関する問題に悩まされ続けています。
まず最初に公開された月例更新プログラムには、特定のプリンターを使用している場合に、印刷によってPCがクラッシュし、「APC_INDEX_MISMATCH for win32kfull.sys」というメッセージが含まれるブルースクリーンが表示されるという重大な問題が含まれていました。
Microsoftはこの問題を修正する最初の緊急パッチを提供し、ブルースクリーンエラーを解消することに成功しますが、特にグラフィックを含むコンテンツを印刷すると、印刷が不完全になったり、白紙が印刷されるという印刷に関する別の問題が報告されるようになります。
この印刷の問題を解決するために、緊急の更新プログラムがさらに公開され、一部管理者からは問題が解決したとの報告があったものの、更新プログラムが0x80070541エラーによってインストールできないという新たな問題が報告されているのです。
gHacksやBleepingComputer、Borns IT- und Windows-Blogによると、
現在この最新の更新プログラムのWindows Update経由での提供が一時的に停止され、以前の更新プログラム(印刷問題が発生するもの)が提供される状態になっっていることがわかりました。
ただし最新の更新プログラムは完全に削除されたわけではなく、直接Microsoft Update Catalogからダウンロードすることは可能となっています。理由は不明なものの、ユーザーから報告されたインストールに関する問題を分析するため、Microsoftが更新プログラムの配布を一時的に停止しているのではないかと見込まれています。
Günter Born氏によってまとめられた更新プログラムの情報は以下の通りです。
Windows 10 Version | 9. March 2021 | 15. March 2021 | 18. March 2021 |
2004/20H2 | KB5000802 | KB5001567 | KB5001649 |
1909 | KB5000808 | KB5001566 | KB5001648 |
1809 | KB5000822 | KB5001568 | KB5001638 |
1803 | KB5000809 | KB5001565 | KB5001634 |
1703 | KB5000812 | ||
1607 | KB5000803 | KB5001633 | |
1507 | KB5000807 | KB5001631 |
3月9日に公開された月例更新プログラムにブルースクリーンが発生する不具合が存在し、3月15日に公開された緊急パッチでブルースクリーンは修正されたものの印刷に関する別の問題が発生、3月18日に公開された緊急パッチで不完全な印刷を修正したものの、パッチがインストールできない問題が発生中ということになります。
今後これら問題を修正する完全版の修正パッチが公開されることになりそうです。