Microsoftは8月25日、Windows 11 Insider Preview Build 2353のリリースノートで、「EEAではWindowsシステムコンポーネントがデフォルトのブラウザ設定の尊重を始める」という曖昧な内容の変更を記載しました。
リリースノートの以下の部分です。
In the European Economic Area (EEA), Windows system components use the default browser to open links.
欧州経済領域（EEA）では、Windowsのシステムコンポーネントはデフォルトのブラウザを使用してリンクを開きます。
しかしこの変更は実際は有効になっておらず、相変わらずMicrosoft Edgeでリンクが強制的に開かれているとの指摘がブログ記事「Microsoft has not stopped forcing Edge on Windows 11 users」で行われています(Hacker News)。
ブログ記事は、Microsoftのデフォルトブラウザ設定の問題に依然から注目している開発者Daniel Aleksandersen氏によって書かれたもので、同氏は、Windowsでリンクを開くブラウザを変更するユーティリテEdgeDeflectorの作者としても知られています(EdgeDeflectorはMicrosoftによって無効化されましたが…)。
同氏は、実際にWindows 11のプレビュー版をインストールしさまざまな構成でテストを実施します。
HomeとProfessionalの各エディション、各エディションのEU仕様の「N」バリエーションでも検証を実施。ノルウェー(EEA加盟国)とドイツ(EEAおよびEU加盟国)の2つの構成でテストし、どちらのテストでも、IPアドレスとジオロケーション・センサーのデータが一致するように調整してインストールしています。
調査結果を何度も確認し、WebリンクがデフォルトのWebブラウザではなく、Microsoft Edgeで強制的に開かれている事が判明したとのことです。
Windows Insider Programの変更は限られたユーザーに徐々に展開されることがあるものの、Microsoftは曖昧な説明を行っており、ユーザーも技術系メディアもMicrosoftが実際にどのような変更を行ったか検証しないまま好意的な変更として受け止めていると指摘しています。