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SCR3310-NTTComでWindows 11のコア分離を有効にする方法

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S 20231104 132914

NTTコミュニケーションズの接触型IDカードリーダー「SCR3310-NTTCom」。

e-Taxやマイナポイントの申請で活躍していますが、Windows 11で使用するには、いろいろ不都合がでてきました。

販売元からWindows 11用のドライバーが提供されておらず(Windows 10用のもので一応使用可能)。ドライバーの互換性の問題で、Windows 11のセキュリティ機能「コア分離」「メモリ整合性」をオンにすることができないのです。

コア分離に対応したカードリーダーは存在するものの、買い換えても機能的に特に便利になるわけではなく、このカードリーダーままコア分離を有効にするための方法を探してみました。

以下の方法です。

外部ドライバーを利用する

今回の情報は「SCR3310-NTTComでコア分離を有効にする」を参考にさせていただきました。分かりづらかった部分は若干補足しています。

まず古いドライバーを削除し、コア分離をオンにします。

  • 「設定 > アプリ > インストールされているアプリ」から「SCR3310-NTTCom」を探し、存在すればアンインストールして再起動します。
  • 管理者権限でコマンドプンプトを開きpnputil /eを実行し、SCR3310-NTTComに該当する「oemxx.inf」をメモしておきます(例えば以下の場合、oem75.infとなる)。
    公開名:            oem75.inf
    ドライバー パッケージ プロバイダー:   NTT Communications Corp.
    クラス:                     スマート カード読み取り装置
    ドライバーの日付とバージョン:   10/28/2013 4.64.0.0
    署名者名:               Microsoft Windows Hardware Compatibility Publisher
    
  • pnputil /d oem75.infを実行して削除します。
  • Windowsセキュリティの画面でコア分離からメモリ整合性をオンにします。ドライバーの互換性の問題がさらに指摘された場合は、さきほどの手順を実行してそれらのドライバーを削除します。今回は以下のドライバーがリストアップされました。
    • STCFUx64.sys SCM Microsystems Inc.
    • S11GEN64.sys Identiv
    • SCLx64.sys Identiv
    • S24Xx64.sys SCM Microsystems Inc.
  • pnputil /eでSCM Microsystems IncとIdentivのドライバを探してpnputil /dで削除します。
    pnputil /d oem3.inf
    pnputil /d oem26.inf
    pnputil /d oem16.inf
    pnputil /d oem68.inf
    
  • 再起動し再度メモリ整合性をオンにします。ここでene.sysとGLCKIO2.sysが読み込まれないというエラーが表示されましたが、これらのファイルをリネームしたところ「コア分離 > メモリ整合性」をオンにすることができました(RGB制御関連の古いドライバーのようです)。

次にコア分離対応のドライバーをインストールします。

  • SCR3310の後継機種のドライバーを利用します。SCR3310v2.0 USB Smart Card Reader Drivers, Downloads, Support | IdentivからWindows 11対応ドライバーをダウンロードします。
  • ダウンロードしたファイルを展開しておきます(.infが含まれています)。
  • カードリーダーを接続し、デバイスマネージャーを起動します。「ほかのデバイス」の下に「SCR-3310-NTTCom…」が表示されます。
  • ダブルクリックし「ドライバーの更新」をクリックします。
  • 「コンピューターを参照してドライバーを検索」をクリックします。
  • 「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択」をクリックします。
  • 「すべてのデバイスを表示」から「次へ」をクリックします。
  • 「ディスクの使用」をクリックします。
  • 「参照」からSCR3XX.infを選択します。
  • 「SCR3310 USB Smart Card Reader」を選択し(間違えないように注意)、「次へ」をクリックします。
  • 「Windowsによってこのデバイスドライバーがハードウェアと互換性があることを確認できなかったため、このデバイスをインストールしないことをお勧めします」は無視して「はい」をクリックします。
  • 「ドライバーが正常にインストールされました」と出れば完了です。
  • デバイスマネージャーでは「スマートカード読み取り装置」の下に「SCR3310 USB Smart Card Reader」が表示されます。

この後、JPKI利用者ソフトでマイナンバーカードの電子証明書を表示したり、e-Taxソフトでメッセージを表示して正常に動作することを確認しました。

まとめ

SCR3310-NTTComでWindows 11のコア分離を有効にする方法を説明しました。確認した範囲ではカードリーダー機能は問題無く利用できそうですが、非公式な方法ですのであくまでも自己責任にてお試し下さい。


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